テンヨーのマジックは、マジック初心者でもマスターできるようにそれぞれに仕掛けが凝らされ ています。
でも、マジックを実際に人に見せるときに、よりうまく、より不思議に、そしてより場を盛り上 げるコツや秘訣があります。
ここではそれらを「マジックの極意」として特別に伝授したいと思います。
初心者だけでなく、上級者やプロマジシャンにも役立つ極意なので、ぜひ自分のマジックに取り入れてやってみてください。
なお、ここに書かれていることは今回初めてテキストとして公開されます。
マジック成功のステップ
マジックをうまく見せるために大切なことを次の5つのステップで説明していきます。
①宣言する
②興味を引く
③期待させる
④期待を高める
⑤期待を超える
このステップを意識して、順に行うことでマジックが格段にアップします。
ここではテンヨーの『ウィッシュバッグ』の手順を例に解説しますが、他のマジックも基本は同じ です。
言葉が重要ですが、あくまで一例なので自分の言葉で話すことが大切です。
※ここでの解説は言葉の使い方がメインになります。基本の考え方は同じなのですが、音楽に合 わせて無言で見せるステージマジックなどは別の方法が必要になりますので、それは別に説明し たいと思います。
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『ウィッシュバッグ』 空の紙袋の中からお菓子がたくさん出てきます。最後は本物の缶の飲み物まで出現、袋を調べて も怪しいところはありません。2025年発表の傑作マジックです。
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①宣言する
まずこれからマジックを見せることを相手にはっきりと伝えるのは、前もって楽しむ気持ちを 持ってもらうために大切な事です。 「これからマジックをご覧にいれます」 「マジックやります!」 など、その場に合わせて自分の言葉で言います。 パーティーなどでは司会の人に言ってもらっても良いでしょう。 どんな場でも、まずマジックを楽しもうという場をつくることが、マジック成功の第一ステップ になります。
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②興味を引く
マジックの道具を出す前に、見せる相手の興味を引くような言葉を言います。 「人の望みがかなう道具を持ってきました」 「最近人の望みをかなえるマジックをマスターしました」 など、聞いた人がどんなものだろう?と身を乗り出すようなことをマジックに合わせてできるだ け簡潔に言うのがポイントです。
※このとき言葉と同時に道具を取り出してはいけません。
耳から入る情報と目から入る情報はで きるだけ切り離した方が、相手によく伝わるということを覚えておいてください。
※マジックによっては、まず道具を取り出してそれに興味を持ってもらってから話し始めるやり かたもありますが、まずは言葉で興味を持ってもらうことを試みてください。
多くのマジックで効果を発揮します。 「これです」 「この紙袋を使います」 などと言ってセットしたウイッシュバッグを取り出して見せます。
※このとき大事なポイントは、取り出したものを少しの間静止させるということです。 慣れないうちは絶えず手を動かしてしまいがちですが、人は動いているものは認識しにくくなりま す。最初に物やマジックの現象を示すときに一瞬でも静止させる、これを意識するだけで格段に マジックが見やすくなります。
次に袋の中を相手に見せます。このときも見破られないようにとつい動かしてしまいたくなりま すが、逆に怪しまれてしまうので手を止めてしっかりと中を相手に見せるようにします。
「中は銀色なので奥までよく見えますね」
中がカラなことはあえて言葉にしません。言葉にすると本当にカラなのかと相手に疑いの気持ち を持たせてしまう場合があるからです。奥まで見えるという事実を確認させることで、自然に何も 入っていない紙袋なことを強く印象づけることができます。
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③期待させる
マジックの現象を見せる前に相手に期待を持たせることはとても大事なステップです。 取り出した紙袋の表の文字を指差して次のように言います。
「この紙袋にはWish Bagと書いてあります。これは望みのものが取り出せると言う意味です」
これを言うことでこれから起こることを予想させて、期待を持たせる効果があります。 「たとえば何か甘いものが食べたくなったとき、こんなふうに指を鳴らすと…」 などと言って紙袋に向けておまじないのしぐさをします。 ※指を鳴らす、手をかざして動かすなどは魔法を表現するしぐさですが、マジックではとても大切 です。おまじないに気持ちを込めることでマジックのアクセントとなり不思議さも強調されます。
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④期待を高める
次に紙袋の中をのぞき込み何かを発見したように表情を少し変えます。 無理に演技をする必要はありません。少し目を見開いて笑顔になるだけで充分です。 実際には紙袋の中に変化は起きていませんが、相手はおまじないをかけたことで何かが起こった ことを想像します。 袋に手を入れてお菓子をまずひとつ取り出して見せます。これも一瞬止めるのが大切です。
「ほら、チョコレートが出てきました」
1個を出しただけで不思議がる人もいますが、ここではまだそれほどの驚きはありません。あえて 1個だけにすることで相手に小さなお菓子が出るようなマジックというイメージを持ってもらいま す。それにより、この後にたくさんのお菓子が出てくる現象が強まるのです。 すぐに「もっと欲しいときはおまじないをたくさんかけます」と言っておまじないのしぐさを何 度か繰り返します。 「どうかな?」と言って中をのぞき込み、先程以上の嬉しい表情をうかべます。
※役者さんのように自由に表情をつくるのはむずかしいと思う人もいると思います。顔の表情を 作るというより、気持ちをつくるという方が正しいかもしれません。 自分のマジックで驚いたり喜んでくれる相手のことを思うと自然に自分も笑顔になります。ウィッ シュバッグの場合、取り出す物を自分の好きなお菓子にすると、嬉しい気持ちになりやすくなり ます。
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⑤期待を超える
袋を傾けてたくさんのお菓子を出します。
「こんなに出てきました!」
相手は予想以上のお菓子の出現に驚きます。袋の中を見せてからおまじないをかけます。中をのぞいてから、「こんな大きなお菓子も出てきました」と言って袋のお菓子を出します。 ここで少し間をあけてマジックが終わったように見せます。 次にふと思いついたように 「あっ、こんなにお菓子をたべたら喉がかわきますよね。そんなときはもう一度おまじないをか けます」と言います。 相手はもう終わったと思っているので、さらに続くことで期待を超えた驚きとなります。 おまじないをかけたら、軽い袋の中に急に重い物が出現したような演技をして見せます。そのま ま相手に袋を差し出して中を見せます。相手は缶飲料を見て驚きます。もし何人かの人に見せてい る場合は、中を見て驚いている様子を見ることで、さまざまなことを想像して期待が膨らむ効果 があります。 相手に手を入れて飲み物を取り出してもらいます。重さのある本物の缶飲料は完全に予想外の驚き になります。
「これで大満足です!」
このときは自分も楽しそうにすることが大切です。自分の楽しさとマジックを見せる相手の楽し さはシンクロすることを覚えておいてください。 紙袋を相手に手渡して良く調べてもらってマジックを終わります。