テンヨーが50年以上、毎年欠かさずに発表し続けているマジックの新製品。「商品開発ストーリー」では、それらの開発の裏話をご紹介します。
クロースアップマットをひっくり返して、裏面のゴムの上でトランプを絵筆のように動かし、その摩擦を使ってカードを広げてみせる演出はマイケル・ウェバーによって考案され、1980年代より複数のマジシャンによって発表されてきました。アメリカのラスベガスに住むマジシャン、ジャスティン・フロム氏は2011年、このアイデアを応用して、トランプを使って「モナリザ」の絵をタイル状に現し、その絵の中で選んだカードが当たる『Card Artistry』という作品を発表して、話題となりました。
このあざやかに絵が現れる現象に魅了されたテンヨー開発スタッフは、数年に渡り商品化を検討しました。その際、このマジックで使われるファローシャッフルという技術が簡単でないこと、絵が現れたあと、マットの上に並んだカードを相手が調べられないこと、そして「まったく自由に」カードを選ばせることができないこと、などがテンヨーのマジックとして発売するために越えたい課題と考えるようになりました。数十個に及ぶ試作をくり返して、これらの課題を一つずつクリアして現在の商品の形になりました。
